yum a coffee

LIGHT UP COFFEEの川野がたまに思うことを書いていきます。

壁を破るサイクル

コーヒー文化の発展の流れをとてもわかりやすく紹介している、2007年世界バリスタチャンピオンでロンドンのSquare Mile Coffee Roasters代表のJames Hoffmannの動画がとても面白く本質的だと思ったので、思ったことをまとめてみます。

 

みなさんも動画をぜひ見てみてください。

 

www.youtube.com

 

1人ではただの物好き。コミュニティになれば大きなムーブメント

 

印象的だったのは、彼がバリスタ世界一になった翌年2008年の話。

ただ1人コーヒーの質を追いかけている物好きだと思っていた彼が、同じようにコーヒーの質を追求する人々と出会い、自分一人狂っているわけではなく、コミュニティがそこにはあり、ムーブメントであり、変わりゆくターニングポイントなんだと確信した瞬間。

 

If you're just one person, you're a crazy person. But if you have a community of people all saying the same thing, this becomes a whole other thing.

- 1人だけなら狂っているだけかもしれない。でも同じことを主張するコミュニティがあるのであれば、それは全く違うことだ。

 

 

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▲ロンドンのコーヒーブームの火付け役にもなったflat white.

 

 

 

誰もコーヒーの味なんて気にしていない、コーヒーが美味しくなくてつまらない、

そんな停滞の壁に対して、質の高いコーヒを追求しよう、発信しよう、という熱いエネルギーが集まって1つのムーブメントとなり、スペシャルティコーヒーブームに。どんどん質にこだわる自家焙煎のコーヒーショップが増えていった結果、最初の間は武器になっていた美味しさや質の高さが、当たり前になり強みにならない時代に。

資本主義の波に飲まれ、価格競争やコストカット、家賃との戦い。ユニークだったものがメインストリームへと引きずり戻され、大手が小さなコーヒーショップを相次ぐ買収。また停滞の時代に。

 

停滞と打破は循環する。

 

 

イギリスだってアメリカだって日本だって、さらにはコーヒーにかかわらず、全く同じようなサイクルをたどっていると思う。

 

 

きっかけが繋がってメインストリームに

 

なにか時代の中で壁があった時、どんな風にその壁を打破していくか。全ての物事が同じような流れだと思った。

 

1、その壁に対する打開策としてのきっかけが生まれる

2、そのきっかけに共感が生まれ、点がつながり、コミュニティとなる

3、コミュニティが波を生み、変化が加速する

4、新しく生まれたモノが徐々に定着し、新しい壁を生み出す

 

 

例えば川の流れが岩によって遮られてしまった時どうなるか。水の勢いは氾濫を起こし、横道に逸れる新しい岐路ができる。逸れた水は徐々に流れが増し、新しい川となり、その先にはいつかまた同じような岩が出現する。

 

 

 

日本のコーヒー文化は今どの位置か。この先にはどんな壁が生まれてくるのか。

過去のワイン文化、ビール文化はどんな壁に当たってきたのか。

 

 

コーヒーはまさに今変わる文化だから面白い。